『血圧がみるみる下がる!8秒ジャンプ』2022年5月23日第2刷発行 伊賀瀬道也
血圧の話その5(大動脈解離になったので)
副題は「国立大学教授の高血圧専門医が開発した新メソッド」です。
著者の伊賀瀬道也さんは、副題にもあるように愛媛大学の教授兼付属病院の医師です。附属病院での臨床の経験の多い先生のようです。
『血圧がみるみる下がる!8秒ジャンプ』は、教授らしくない題名ですが、個人的には好感を持てます。
まずは、最初に効果を見ていきたいと思います
この本に書いてある効果は次のようなものです。
〇75歳男性 元大学教授 150/70で高血圧と診断
・減塩
・魚油のサプリメント
・8秒ジャンプ
半年後
・血圧が120/60。 200mgの中性脂肪が120mgで安定。
〇70歳女性 販売店店員 60歳の時に脂質異常。65歳の時に血糖値170mgで糖尿病。68歳の時に140/80。
・食事で糖質を控える
・8秒ジャンプ
2年後
血糖値が150mgへ
ヘモグロビンA1cが8%から7%へ
血圧が130/70へ
〇49歳女性 スーパーの店員 40歳過ぎから糖尿病。ヘモグロビンA1cが7.5%
・野菜をたくさん食べる
・8秒ジャンプ6セット
・片足立ち運動
ヘモグロビンA1cが7%へ
たくさんの例をここで出すと、著作権を侵害するかもしれないので、少しだけ例を出しました。この本の効果の例も、単に血圧だけではなく、血糖値や脂肪などを書いてあります。患者の健康を見ると、単に血圧だけではなく血糖値や脂肪が関連しているというか、それが大事なのではないかと思います。
とにかく、伊賀瀬先生は言います。
「高血圧の改善には運動が絶対に欠かせません」
実際の8秒ジャンプのやり方や、注意事項や準備運動などは、この本を買ってみてください。
また、こういう本は買って読んだだけではだめで、読んだその日から、不完全でも実際にやってみることが大事だと思います。
私も8秒ジャンプを始めました。
その他で私がこの本で注目したところは、
「私は高齢の高血圧の患者さんには、最初は血圧を基準値内に下げるための薬は処方しません」
「薬だけに頼りすぎるのは危険だと私は考えます。・・・一つは、生活習慣の改善がおろそかになるためです」
しかし、もし、血圧を下げることが目的なら、クスリだけで下がれば、それが簡単でいはずなのです。やはり、今現在の血圧治療の基準とは違うものを、伊賀瀬先生は感じられているのでないか。
その他はQ&Aで面白い記述がありました。
・塩出しには納豆がベスト
・ヒハツというスパイスやゼラチン(コラーゲン)は血管にいい
・腹八分目と低温調理がいい(焦げた料理は少なく)
・このQ&Aの最後、つまりこの本の最後に、「降圧剤を飲みたくないのですが」という質問に対して、伊賀瀬先生は「そのことを率直に医師に伝えてみてください」という答えでした。