血圧の話その2 (大動脈解離になったので) 『血圧を下げる最強の方法』  

血圧の話その2

『血圧を下げる最強の方法』 渡辺尚彦 2018年8月5日第1刷

著者の渡辺尚彦は東京女子医科大学教授です。
渡辺先生は、24時間365日、自分の血圧を測り続けているというマニアックな先生です。

 

この本の特徴は、渡辺先生ご本人が24時間ご自分の血圧を測り続け、実際の実証的な内容を書いていることです。その点は好感を持てます。しかし、内容は血圧を下げる方法に特化しています。

しかし、大動脈解離の本当の原因、つまりそれに関して、私の知りたいこと、つまり「血圧は薬で下げた方がいいのか」について詳しいことは、この本には書かれていませんでした。

一か所だけ、
「高血圧が身体に悪い影響を与えるのは、血圧上昇による高い圧力を受けて血管がダメージを受けるからです」29p
と一般的で簡単な記述だけでした。

 

でも、これだと、低血圧の場合も血行が悪くなるからと、全く同じように言えます。個人的には、血圧を薬で下げた人の方が長生きできるか、などの統計的な事実が欲しいところでした。

 

 

しかし、渡辺先生は24時間365日、30年以上、ご自分の血圧を測り続けることで、血圧を下げる実際的で根拠のある方法をたくさん書いています。

 

それらがこの本の白眉です。例示します。

・毎日、皮付ピーナッツを20粒食べると血圧が8下がります。

・毎日15mlのお酢を一杯のむと血圧が3下がります。

・1日3回合谷を押すと血圧が4下がります。

・和朝食は血圧を上げ、フルーツグラノーラは血圧を下げる

・ぶどうジュース、甘酒、お酢ギャバ茶、杜仲茶

・おやつを食べるならチョコレート

イカ・タコ・納豆

・そばよりステーキ

・ぬるめのお湯で長湯

・サウナと水風呂は自殺行為

・冷たい飲み物の一気飲みはいけない

・ふくらはぎをたたいて血流をよくする

・ピーナツ型テニスボール指圧

 

 

渡辺先生は、これらは全て実際の根拠があるのを確認したことだそうです。

・食事関係や塩は、ポリフェノールとかの抗酸化やコレステロール抑制などで動脈硬化の改善や予防に関係するようです。要するに血管や血液の問題のようです。

 

・合谷やふくらはぎやテニスボールの指圧は毛色が変わっていて注目しました。体を柔らかくするということか?

それとも、それが血管のやわらかさ、動脈硬化の改善に関係するのか。

渡辺教授は自分の体で確認したことや根拠があることしか言わないので、このへんにも、血圧の秘密があるのではないか。

 

・サウナと水風呂や冷たい飲み物の一気飲みがいけないのは、血圧の乱高下はよくないということでしょうか。

 

具体的で実際に役にたつ話でした。
しかし、私の個人的な疑問の解消にはなりませんでした。その点は、別の本も読んでみたいと思います。