血圧の話その1 (大動脈解離になったので) 『血圧心配性ですよ!』松本光正

血圧の話 その1

「血圧心配性ですよ!」松本光正 2009年9月18日 第3刷発行

実は私は、この前、2週間ほど入院しました。それで、最高血圧が150くらいあったので100くらいに薬で下げられています。今も血圧の薬を飲んでいます。血圧について調べたいと思います。

この『血圧心配性ですよ!』という本は、薬で血圧を下げることに否定的な本です。著者の松本光正は、おおみや診療所の医師です。

 

 

この本の核心

この本の主張の核心を抜きだすと、下の①②になると思います。

①体はいつも一番いい血圧を選んでいる。
②高血圧イコール脳卒中ではない。


①について

著者の松本先生は次のように言っています。

「歳を取れば血管も劣化します。若い時のように弾力のあるしなやかな血管ではではなくなります。そして血液は硬くなった血管の中を流れ、栄養や酸素を送り、また硬くなった血管を通って戻ってきます。そこで体は『血圧をあげる』という作戦をとっているのです」

 

「よく、年齢に90を足したものが、その人の血圧だというでしょう。50歳の人なら140、60歳なら150、70歳なら160」

血圧は年齢によって違うのか。年齢別に考えなければならないのか。それとも若返りを目指すべきなのか。

「たとえば、70歳くらいになって動脈硬化がおこったら、血圧180ぐらいの力がないと頭の隅々まで血液が流れません。それを薬を飲んで血圧をさげたらどうなりますか」

そう言われるとその通りだと思います。私の場合、150の血圧が必要だから、それが今の私にとって一番いい血圧だから。そうなっているのですね。

しかし、血圧が高いと脳梗塞心筋梗塞になってしまうのではないか。突然に脳梗塞心筋梗塞になるのは、最も避けたいことです。

 


②について

む著者は次のように言っています。

「日本人の死因は
ガン33%
心臓病16%
脳血管障害(脳卒中)15%」


脳卒中の内訳は
脳梗塞84%
脳出血13%
クモ膜下出血3%」

脳梗塞は血管が詰まる状態なんです。血管が詰まったら、体はどんな防衛策をとると思いますか」

「そこで体は血流の圧力を一生懸命高める。圧力を高めてそのゴミを吹き飛ばそうとする・・・この状態が高血圧の状態です」

「血圧は上げておかなければならないのです。しかし世間では、血圧が高いと、薬をたくさん飲ませ、血圧を下げます。そこで脳梗塞が多くなるというわけです」

というのが本当なら、血圧は下げない方がいいのではないか?

しかし、私の場合は、大動脈解離です。それなら、血管が破れての出血だから、血圧は低くしなければいけないのではないか。

松本先生も次のように言っています。

「中には血圧を下げた方がいい場合もありますよ。たとえば血圧が高くて脳出血のおそれがある場合などです。大動脈が破れる解離性大動脈瘤、一部の心不全心筋梗塞、腎疾患などはその典型でしょう」

ということは、私の場合は大動脈解離で、つまり出血の方だから、

私の場合、血圧をさげる多くのマイナスを覚悟して、血圧を下げなければいけないのか。しかし、そういう話なら、問題は血圧でなく血管にあるのではないか。つまり問題は動脈硬化にあるのできないのか。

医学というものは、わりにはっきりしないものなんですね。次回は、別の本を読んで、疑問の答えをみつけていきたいと思います。

 

 

臨床で松本先生が患者に言いたいこと

 それはさておき、この本の最後は、自然に血圧を下げる方法を列挙しています。小見出しだけ幾つかあげてみます。

「『笑い』は最高の治療薬」
「感動すること、感謝すること」
「太ったままで薬を飲む矛盾」
「腹八分目に医者いらず」
「楽しいことにお金を使おう」